おしゃべりな脳みそ

脳内が多動

発達障害

この話をしてセンセーショナルに映ったとしたら私の意図するところではないのですが、私には注意欠陥が顕著な発達障害があります(ADHDASD併存)

この歳で(どの歳よ)多動と言っても、10分座ってろと言われれば座っていられるし、正直スマホがなくても別に平気です。どんな状況であれ脳内はしっかり多動で、思考があっちこっち行ったり来たりしているのです。

f:id:nagamurut:20190302103849j:image(山中湖で撮りました☺️)

私は発達障害の診断に限らず、病気の時もそうなんですが自分の診断結果を嘆くとか、そういう思考回路がない淡々とした性格です

そして、診断を受ける前から「どうやら私の脳はみんなと違う」と感じ、「みんなが当たり前にこなしていることを、私がうまくやるには何が必要か」を常に考え工夫して生きてきました。

そうせずにはいられない、自尊心を傷付けられる出来事が小学生の時にありました。悔しくて、その教師を見返したい一心で、とにかく必死でした。

それでも

注意欠陥によるミスは起きるし、それを他人に許してもらうような、心苦しい出来事は仕事上でもプライベートでもいっぱいありました。

本当にたくさんの時間を考えることに費やしてきました。悲しいこともたくさんありました。

だから

診断を受け、ホッとしたというのが私の正直な感想です。

私が悪いわけじゃないと、許されたような気がした。

 

ただ、私が30にもなって診断を受けるまで人間関係を含め、どうにかやって来れたのは、解決策を模索する思考回路と、強い反骨心を持つ性格、それと「おかしいよ」と教えてくれる友人に恵まれたからであって

似たような発達障害を持ちながら、どうすることもできずに苦しんでる人は、多分信じられないくらいの数いると思う

 

 一人で苦しんでる人がいるなら、できれば病院に行って診断を受けた上で、その人に必要な訓練や解決策を知ることをオススメしたい

でも、なかなか病院に行けない人が多いのも、私はよくわかっているつもりです

そこで

私がよくするミスと、ミスの予防策について少しお話しします

発達障害と一言で言っても、人によって特徴は様々だし、できることできないことの違いは大きいので、参考になるかもしれない…という期待をもって書きますが、役に立てるとは限らないことはわかっています。それでも、意味があると思いたいのです)

 

まず「認識するための工夫」です

私の場合、ミスを防ぐ上で

視界に入っているからと言って必ずしも「認識しているとは限らない」ことが注意点でした

 

例えば

ゴミの日にまとめたゴミ袋を一旦玄関に置いてから、身仕度をするとします

ADHDの人は、家を出る時はほとんど必ず急いでいるので、認識エラーが起きてゴミ袋をスルーして家を出てしまいます。

私が置きっぱなしにしたゴミを夫は「やっとけ」という意味だと思っていたそうです。

違うよ…ごめんよ…

 

では、どういう予防策ができるかというと「避けられないところに置くこと」です

この場合、一番有効なのはゴミ袋を「ドアノブにかける」です

あとはドアを開けるのに邪魔になるところなら大体はゴミ袋を認識せざるを得ず、ゴミ捨てを忘れることはありません

これは他にも応用できます

 

ゴミ捨て忘れを例にして人に話すと

ほとんど必ず

「私も(俺も)ある」って言われるんですけど、医者が言ってましたけど、疲れてたら10回に1回くらいのエラーは誰にでもあります。

ただ、私は工夫するようになるまでは、ほぼ毎回ゴミを忘れて家を出てました。

さすがに、普通の人は毎回忘れないですよね…やっぱり障害なんです。

ですが

こういう度重なる、認識エラーによるミスは他者には「確信犯」に映ります。

度重なるミスで「こいつ、わざとだな」と思われ、印象を悪くしたこともあったようです。

ハッキリ言ってこない人がほとんどなので、わからないですが

自分に置き換えると、注意欠陥について知らなければ、私でもそう思っただろうなと思います。なので、私を悪く思う人に対するモヤモヤはありません。

知らなければわからないことが世の中にはたくさんあります。

他者に多くを期待するのは、ストレスの元です。

 

 

次に、忘れない為の工夫ですが

 私は仕事上で忘れたら大きな支障が出るような重要な事は

 

◻︎スマホのリマインダー機能を使う

◻︎卓上カレンダーに書く

◻︎デスクトップ画面上のふせんに書く

◻︎電話にふせんを付ける

◻︎その作業で必ず目にふれる場所にふせんを付ける

 

とにかく、しつこいくらい注意喚起します。ふせんの浪費はミスしてコストがかかるよりはいいと開き直っています。

 でも

それもこれもすべて、ミスを経験して、自分の発達障害の特徴はどういうものかを理解しているからこそできるものです

発達障害の特徴は本当に人によって様々です

だから、重要なのは「自分を知ること」

これに尽きます。

発達障害じゃなくても、言える事ですが

「自分はこうなる特徴がある」

と知っていると、実際に陥った時に冷静でいられたりします。

ただ、私は予定と違うことが起きると てんでダメで、そのことが普段はしないミスまで誘発します。なので、想定できる展開とそれに応じた対応を一通り考えておきます

頻発するトラブルに対しては「こうなる事がよくあるが、その場合はどうすべきか」と指示を仰いでおくことで安心材料にします。(指示の通りにして何かあったら、全部上司のせいにします(笑))

 あらかじめ備えておくこと、これもまた工夫の一つです。

何事もなく済んだら、それらは無駄になったのではなく「落ち着いて向き合う為に必要だった」と考えます。

 

私は、会社には発達障害について話していません。
診断の時点でもう勤めて約10年経っていたし、今更言っても混乱させるというのと、一人一人の考え方を知った上で「彼らに正しく理解されることはない」と判断したためです。

ここは、きちんと相手を知って判断すべきところかなと思います。

一方で、親しい友人には伝えてあります。

仕事とは違って、うっかりが出やすいというのもありますが

もし発達障害と知ってうまく付き合えないのなら、その人とはそれまで、というのが私の考えです(みんなもそうすべき、とは思いません。それぞれに合った選択肢があるはずです)

 

私は、仕事やプライベートの重要なことには工夫して対処しますが、私生活においてはストレスにならないよう、むしろ適当に過ごしています。

私生活でベストなパフォーマンスをすべき場面は、ほとんどありません。

家事など日々こなしていかなくてはならないことは、ほどほどにゆるくやっていきたいと思っています。

メリハリがないと継続するのは難しいです。

なので、二階に洗濯物を干しに行くついでに、あれをして、これをして…みたいなことを私はやりません。

忘れてしまって「あ!忘れた…」とガッカリします。いちいちガッカリすると心が疲れるので、これは自分の気持ちを楽にする為の工夫です

やる事は「後であれやこれと一緒に」はせずに、一つずつ行動します。どうせ、ついでにやろうとしても忘れてしまうのだから、無駄でもいいんです

 「無駄を愛せよ」

これです

そうするとむしろ、ついでに何かできたら「ラッキー!」となってハッピーです

すべては考え方次第だなと、ここ数年痛感しています

(すごいポジティブシンキングな人みたいなこと言ってますが、個人的には「人類は滅びて良し」と思ってます。急に物騒なこと言ってすみません)

 

うっかり忘れのミスが多いと「意識が足りない」と根性論で説教する人がいますが、発達障害に必要なのは根性論ではなく、方法論です

訓練と工夫でたくさんのことを克服して変われます

私は、自分で考え工夫するのが上手かったんだなと今にして思います

もしうまくできない自分に一人で苦しんでる人がいたら

私は力になりたいです

 

この記事は発達障害を知らない人にも読んでほしい記事です↓

栗原類が語る「発達障害の僕が直面した現実」

http://toyokeizai.net/articles/amp/152848?display=b&_event=read-body