ドラマ
「俺はお前たちの物語にはならない」
あれから、久住の言葉を時々ふっと思い出す。
誰かにされた嫌なことも理由があったらゆるせるし、怒りに振り回されるより想像してゆるして生きていたいって思うけれど、事実を事実として扱うべきだということも、よく理解している。つもり。
バックボーンを知ってその人をわかった気になってしまうのが、あまり褒められたことではないこと、それが時には危険だという認識もちゃんとある。
それでも多分「想像してゆるしゆるされる世界がいい」という考えは今後も変わらないし、久住がどういう人生歩んで何を感じてきたのかを、知りたいと思ってしまう。
何がどうして彼をそうさせたのか、考えずにはいられない。
けどそんなこと言っていられるのは、私自身が被害者やその家族ではないからなんだろうな。
いやそもそも久住、存在しないんだけど
ただなんていうか
MIUにしろアンナチュラルにしろ血の通ったドラマの登場人物って、ドラマが終わってもどこかで元気にしてるんだろうな。そうであってほしいなと、そう思わずにいられない。