悔しいとか羨ましいとか
アパレルのPRってものが何をどうする仕事なのか、無知な私には見当も付かないのだけれど
もう10年以上は親同士を通してしか近況を知らない友人…と呼んでいいのかすら怪しい彼女が今、その道で活躍して雑誌に載ってそうな(というか実際ウェブマガジンには載ってる)お洒落な一軒家を都内に持ち、好きな服を身に纏い、子どもと心から楽しそうに笑っているのを知ってしまい、「私は私」と頭では思っていても、一旦酷く打ちのめされてしまった。
ここまで感情が揺さぶられたのは、何年ぶりか。抗えないほど強い感情の波。
思い出せないくらい長い間、こんな感情に襲われることがなかったので、正直戸惑った。夫と出会ってからは一度もなかった気がする。
堪らず夫にこぼしたら
「他所は他所、うちはうち!」
と言い放ったあと、くしゃくしゃに笑っていた。
わかってる。わかってるのよ。
しかし、第三者の言葉は自分で言い聞かせるよりは、気持ちを落ち着かせる効果がありそうだ。と黙って噛み締める。
本当は、悔しいとか羨ましいとか、そんなん言う隙間もないくらい圧倒的に彼女が努力しただけのことだと、私は知っている。それが余計に胸を苦しくさせた。
少し時間が経った今は、波が大分穏やかになってきた。まだ凪までは時間がかかりそうだけど、むしろ「おかげで勉強頑張れそうですありがとう」の気持ちで受け止めていく。
くっそー私も英語喋れるようになって、バリバリ仕事してやるわ。
まだ自分にこんな感情があったことに驚きつつ、悪くはない気がしている。