大学時代、確か20か21の時だったと思う。
一人で婦人科に行った。かなり勇気を出して。
おりものが気になっての受診だった為(性病が怖かったんです)、検査をする流れになり
ついでにできるので「子宮頚がん検査」を受けてみないか?と言われ、軽い気持ちで検査を受けた
翌週、気になっていたおりものには、特別問題ないが、ついでに受けた「子宮頚がん検査」に引っかかったと告げられた
後日、精密検査を受けた結果、軽度異形成が見つかった
「異形成の部分は焼いておきました」と笑顔で言われ、済んだことなのにヒエッとなった
いわゆる「前癌状態」
子宮頚がんにおけるグレーゾーンだった
前癌状態と呼ばれる異形成の原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)によるものがほとんど
ヒトパピローマウイルスは性行為だけでなく接触によって感染するし
具体的な事を言えば、ゴムを使用しても防御策にはならない
男女問わず誰もが感染している可能性があり、5割〜8割(文献によって様々)が人生で一度は感染すると言われている
感染からガンになるまでの流れが図解されてるわかりやすいサイトがこれ
↑この図、これこれ!って感じのわかりやすさ
結果を受け、帰りの電車、私はなんだか頭が真っ白になってぼーっとしていた。その時の景色は、なぜだか今でもよく覚えている。
自分の置かれた状況をうまく理解できなかった。
けれど、この話を黙っておくわけにもいかないと思い、ありのままを母に話した。
母が医学に精通する知り合いに相談すると「ヒトパピローマウイルスの型を調べてもらった方がいいから、大学病院に行って」
と言われ、すぐに大学病院で型を調べた。
私のウイルスは43型、比較的がん化しにくいローリスクタイプだとわかった。がん化は当時で約1割と聞いた。
結果を受け、医師の判断で半年に一度の経過観察の検査をすることに
その後、異形成は少しずつ減っていき、やがて異形成がなくなった2回目の検査で「もう経過観察の必要はありません。個人的に年に一度の検査は是非続けてくださいね」と言われ、私のグレーゾーンな日々は終わった。
検査で異形成が見つかっても、経過観察を続けていれば、がん化しても小さいうちに簡単な処置で済む。
異形成には段階があり、軽度、中度、高度
高度なら必ずガン化するという事ではないけれど、その確率は軽度に比べてかなり高い
異形成が起きる原因のウイルスの型を知ることは、その後のガン化リスクを可視化するという意味で大変重要です
さて
ここからが重要なお話
ヒトパピローマウイルスの中でも、ガン化する確率が非常に高い型にしぼって予防するのが「子宮頚がんワクチン」
ヒトパピローマウイルスには100以上の種類があります
それはつまり「子宮頚がんワクチンを打ったからと言って、頸がん予防は完璧ではない」
ということです
以前、ワクチンの副反応について話題になった事があるのはご存知だと思います。あの報道で多くの人がワクチンに対して不安を抱いたと思う。
しかし、関係ない症状が結びつけられているというのが私の個人的な理解です。
調べればすぐわかるんですが
副反応がワクチンによる物だと証明したいが為に研究を進めた結果、因果関係がないことが証明されています。
まともに報道されていないので、あまり知られていないと思います。
副反応についてあれだけ騒がれたのに、その後の「因果関係なし」の報道がないのは、日本のマスコミならではだと思う。
以上のことから、ワクチンは受ける方がベターというのが個人的な意見です。
元々、報道されたような副反応の症状はワクチン接種がなくとも一定数症例がありました。
私が責任を持って言えるのは「ガン化リスクの高い16、18型のヒトパピローマウイルス感染は大変恐ろしい」ということだけです。
だから、正直 ワクチンができたと聞いた時は、感動しました。
ただ、実際にはそれだけで完全には予防できないので「ワクチンを受けた上で、年に一度は頸ガン検査を受ける」これが理想だと考えています
頸がん検査は誰もが受けるべき検査です
正しく知った上でよく考え、それぞれ納得できる選択ができますように